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ミモザのアメリカ言いたい放題!

米国情勢下のダブルエコライフ

アメリカの感謝祭とは

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出典:http://historyarch.com/2019/11/27/the-real-first-thanksgiving/

感謝祭とは

今日はアメリカの感謝祭 (Thanksgiving Day)。

毎年11月の第4木曜日に家族友人が集まりこの行事を祝うことになっている。

由来は、イギリスからマサチューセッツ州プリマスにピルグリムというグループが入植してから初めての収穫を祝ったことによる(ピルグリムがアメリカの最初の入植者ではない)。

ピルグリムとは、自国で宗教迫害を受けたイギリス人で、その後オランダに移民し、最終的にアメリカ大陸に入植した人々を指す。

入植者が集まってお祝いとしているところにアメリカ先住民がやって来て例の七面鳥をプレゼントし、共に神に感謝を捧げたという話も伝わっている(これに付随する怖い実話もあるがまたの機会に)。

ということなので元々は宗教行事であった。

そしてそれをよく表しているのが歌に残っている。

もっとも有名な歌は、オランダ人により作詞(1626年)作曲(1627年)されたもので、19世紀に英語に翻訳された。

その歌の一番はこんな感じである。

 

   私たちは主の祝福を願うためにここに皆集まり

   主は、私たちを正し、御心を私たちに一刻も早く知らせてくれる。

   悪人は圧迫され、苦悩は消える。

   主の名を讃えよ。

   主が主の民を忘れることはない。

(主とはここではイエスキリストのことを指す)

なんとなく、ピルグリムの苦労が伝わってくる感じがしますね。

 

感謝祭というからには

ピルグリムがアメリカ大陸に入植した時は、全土がうっそうと森に覆われており、凶暴な野生動物や、言葉の通じない先住民に囲まれて、右も左も分からず、恐怖の面持ちで、その日その日を生き抜いたと聞いている。実際のところ、一年で入植者の半数が亡くなったらしい。どんなに大変だったことだろうか。

そんな密林の文明のない未開地で厳しい自然と戦い硬い地面を開墾し、やっと得た収穫はこれからここで生きて行くに当たってさぞかし勇気の糧となったことであろう。

だから、この食物が育つに当たって太陽や水などの恵みをくださり、過酷な労働に力をくださり、涙を拭ってくださった神にひざまき、感謝の歌を歌った気持ちが充分納得できる気がする。人は人知では計り得ないほどの試練に出会うと、究極的に人間以外のものにすがりたくなってくるものだ。そして苦労の後に願いが叶えられた暁には胸がいっぱいになり自然と感謝をしたくなるものではないだろうか。

 

あれから時は移り変わり国は豊かになってきたが、それでもこの精神は忘れられておらず、感謝祭の食事をいただく前に、宗教のあるなしに関わらず、一人一人が最低何か一つに感謝することを述べる習慣がある。

さらに、その心には、今このような生活ができるのはひとえに子孫のために犠牲を払ってくれたご先祖様のおかげである、というような思いが宿っていることも見逃せない。

 

我が家も順番に感謝の気持ちを述べた。私はご馳走を一生懸命作ってくれた娘と、8月に結婚したばかりの次男の嫁に感謝の心を伝えた。頑固な息子をよく助けてくれて本当に感謝していると。

その時に使う英語は、"Thank you for...."ではなく、

もっとフォーマルな言い方の"I am thankful for...."の方を使う。

例えば、

"I am thankful for my daugher who worked so hard to prepare this meal." 

(訳:この食事を一生懸命作ってくれた娘に感謝します。)

 

日本には「感謝の気持ちはあらたまって言わなくとも分かっているはず」という文化があるが、年に一度、ちょっと仰々しくお互いに感謝の気持ちを伝えることもいいかと思う。

 

感謝を口に出して言うことは、なんとなく魂の浄化作用があるように感じる。

いつも愚痴と文句が多い私は、恵まれていることをついつい忘れてしまう。

だいたい生きている限り不足しているものが消えることはない。

反対に感謝することを見つけることによって不足分が見えなくなるように感じる。

 

それに実際に口に出して感謝すると、なんかスッキリしてくるのだ。

感謝をすると、不思議と幸せな気持ちになれる。

感謝は自分は充分に満たされていることを教えてくれる。

 

感謝祭の食事は割と質素だけど

感謝祭の食事は、入植者の時代を反映した非常にシンプルな食事が一般的だ。

例として、

 

サツマイモやカボチャの料理:甘い!

パンと付け合せのクランベリーソース:甘い!

カボチャパイとアップルパイ:チョー甘い!

飲み物:甘い!

野菜類:甘くない。

主役の七面鳥:甘くない

 

要するにほとんど甘いものばかり!

(これで太るなと言う方が無理!)

 

七面鳥はアメリカサイズの大オーブンで焼きます。

 

ビフォー。乾燥しないように袋に入れたまま調理する。

私の手の大きさと比べてみて!これでも一番小さいサイズ!

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アフター。横から見た姿。

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ぐるっとまわして前から見た姿。穴は首(ごめんね)!

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七面鳥くん。

命をくださりありがとう。

美味しくいただきました。

 

やっぱりこれが本当のアメリカ!

この感謝祭が過ぎるとクリスマスまで残すところあとひと月。

クリスマスショッピングが激化することから、各小売店では感謝祭をクリスマス・セールの前哨戦とみなし客足を目当てに特別セールを始める。

これをブラックフライデーと呼ぶ。

その名のごとく「黒字(が見込める)日」と言う意味。
 
ただこれは従来は感謝祭の翌日の金曜日から始まるはずだったが、
昨今は
なんと!
感謝祭の夕方から始まる。

恥を知れ!!!

 

あのね〜、

言わせていただくけどー。

さっきまで神に感謝!とか言っていた人がもう買い物ですか????

まったくも〜。

こう言う実利的と言うかドライな性格がアメリカ人。

 

なんか・・・

ムードぶち壊しですね〜。

 

注:アメリカ人はこの感謝祭から新年のお祝いまでにかけて(1ヶ月ちょっとだけ)、平均約20ポンド(9キロ)太る。これを一年かけて落とすのが目標だが一般的には、そう簡単には落とせず、結果的に毎年20ポンドずつ太っていく!

賢明な日本人の皆様はくれぐれも真似をしないでくださいね。

 
 
イラスト:MCL