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ミモザのアメリカ言いたい放題!

米国情勢下のダブルエコライフ

ロックダウン延期:抗議デモ開始

 

 

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(出典:https://www.lansingcitypulse.com/stories/thousands-converge-on-lansing-to-protest-statewide-lockdown,14162)

米国では今週、東部のニューヨーク州とニュージャージー州とデラウェア州でロックダウン解除が5月中旬に延期された。

この動きは他州にどんどん広がっていく可能性が高い。

それに対し市民は不安を隠すことができない。

 

経済低迷

現在ミシガン州ではロックダウンになってから失業者が千万人に登った。同州全体の労働者人口総数は4千万人だったので、ロックダウンになってから25%が失業したことになる。

25%は痛い。失業手当の申請が可能だが、受理できるのは通常の月給の4割だけ。大統領から経済刺激のための入金もあるが、1ヶ月120,000円。この辺ではこれは(最も安価なアパートの)家賃に消えるだけだ。

解雇される前の給与によって、生活していけるかどうかが決まる。

どうでもいいけど、こんな経済刺激のお金などこの国のどこにあるのだろうか。結局はまた中国から借金をして人助けをすることになる。それでその借金と借金の利息を払わせられるのも市民。一時的に助けてもらっても結局自分で自分の首を絞めているようなものだ。カリフォルニア州では不法州民の感染発見のための医療費用も州で賄うと言っているが、同州はロックダウン以前に破産寸前だったのにどこにそんなお金があるのか不思議だ。それでもって、国や州の借金が増えるとどういうことになるかというと、税金が増え、結局景気が低迷する。今やっていることは緊急事態をしのぐことになるが後でそのしっぺ返しがやって来る。だからトドのつまりは問題の周りのをぐるぐる回りしているようなものだ。

あの〜予算ってないわけ?

 

まあ国全体がクレジットカードで回っている偽経済なので予算があってないようなもの。だから行政は一般市民を代表していると言っても過言ではない。つまり現金がなくとも散財を続けるという文化。それがアメリカでそれがアメリカ市民の過半数を占める。景気のいい時はそれでもいいが、こんな時勢に借金を抱えるほど怖いものはない。(国も州も前から借金漬けなのに、ロックダウン対策のためのバンドエイド貼りで借金が増える一方)

だが一時的なロックダウンについて皆が抗議をしているわけではなく、これが長引くことを恐れているのだ。

 

回っていない社会。

回っていない経済。

回っていない全業界。

必需品不足。

倒産と失業者の増加。

貧困の増加。

犯罪の増加。

精神疾患者の増加。

(きっともっとある)

 

これが続くことが怖いのだ。

我が家もトイレットペーパーなどをアマゾンで一ヶ月前に注文したがまだ届いていない。

市民はこの不況が長引き、仕事に復帰できないことを恐れている。以前の職場は倒産に追い込まれ、かと言って不況では新しい仕事は見つからない。失業手当は3ヶ月から6ヶ月だけ。経済が破綻したら出口はない。路上生活が待っている。

夫と私は退職金がパーになることを恐れている。

 

だからこういう状況に国を陥れた政治家を祭り上げるしかない!

決断するのは解雇とは無縁の公務員。でも仕事を失い苦しむのは一般市民。日に日に市民の我慢も底をつき多くの州で抗議デモが見られるようになってきた。

ミシガン州でも木曜日に州都であるランシング市の州議会議事堂に何千人ものデモ参加者が詰めかけた。

 

ロックダウン反対抗議

https://www.theguardian.com/global/video/2020/apr/16/armed-protesters-demand-an-end-to-michigans-coronavirus-lockdown-orders-video

 

デモ参加者の中には武器を身につけている人もおり、また車の中からクラクションを鳴らして激しい怒りを表している人も目立つ。

 

(ビデオ訳)

あんたたちのような公務員は仕事があるけど、あたしたちにはないのよ!

コミュニテイは苦悩しているのよ。失業手当てなんて本当は欲しくないけどもらうしかないのよ。もういい加減にロックダウンを解除してほしい。

仕事を再開させてくれ。

必要なものを買いに行きたいし美容院にも行きたい。

こんな知事は首だ!明日全てのビジネスを開けろ!!!

市民の生活に干渉するな!

 

そして最後の方は議事堂の階段のところで”Lock her up!"と抗議が繰り返された。

"Lock her up"とは ロックダウンにかけて(ロックダウンの反対はロックアップ)、「州知事に鍵をかけろ」を意味する。

つまり彼女の権利を取り上げ刑務所にブチ込め!

と叫んでいる。

 

この大騒ぎに対してトランプ政権の敵党に所属するウィットマー州知事は、

「みなさんが怒りたい気持ちはよくわかります。怒って気分が良くなるならどうぞ私に向かってやってください。でもこのデモがますますみなさんを危険な状態に落とし入れているのがわかりませんか。皆さん近くに立って互いに接触しあってますね。このようにコロナ感染が広がっていくのです。皮肉なことにデモは家にいなさいという命令に反抗していて、それがロックダウンを延長することに繋がるのです。行政はまさにそれを避けようと努力しているというのに。」と自分の立場を正当化していた。

 

ビデオの最後に映された表示にはこんなことも書かれていた。

我々は平和な奴隷より危険な自由を選ぶ!

確かに、もしわたしがライオンなら、動物園のライオンよりサバンナのライオンとして生きたい。動物園の檻の中にいれば安全で狩にいく必要もなく長生きも可能だ。

でも退屈で死にそ〜!頭もぼけそ〜!

 

ミシガンだけでない、今の所、抗議デモを起こしたのは、

ニューヨーク、バージニア、ユタ、ケンタッキー、オハイオ、ミネソタ、ワイオミング、ノースカロライナがある。

これに名前を連なる州は増えることだろう。

 

なんで政府がここまで市民の生活をコントロールしないといけないのか?

アメリカはいつから社会主義になったのか?

政府になんか従ってたまるか!

と、燃え上がる市民は激増する。

 

恐慌への恐れ

ホワイトハウスでは現在こんなことが語られている。

もしロックダウンが5月末まで続くなら景気回復は今年は見込めない。

それどころか大恐慌になる可能性も大きい。と。

現在アメリカは公式に「不況(recession)」と発表した。

このRecessionのあとはDepression(大恐慌)が待っている。

 

だからそれを未然に防ぐために、大統領は5月1日までにロックダウンを絶対に解除すると断言していた。しかし、これに対して反対意見が多すぎたため、彼は各州で自分の州の状況を考慮し懸命に決断するようにと伝え、大統領としての決断からは足を洗った。

一刻も早く解除しなければ経済危機は確実化し、解決不可能な問題が起こりうる。まさしく目の前真っ暗闇になるのだ。

 

それが経済界の大物として名高い大統領の視野に入っているのだと推測する市民は多い。

文系の政治家はヒーロータイプで理想的なことを口走る傾向にあるが、経済界の人は数字やデータをもとに物事を判断する。

はっきり言って数字は嘘をつかない。

数字を見る限りでは、どんなに待っても5月中旬が限界。

5月末は危険。

 

でもどうやって人命と経済の両方を保護できるのだろうか。

もっとも、もし効果的な対策なんてものがあるなら、デモなんて起こるわけないのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

イラスト:MCL