アメリカではいよいよ一年の最大のお祭りであるクリスマスも間近に迫り、大人も子供たちもソワソワした気持ちを隠すことが出来ない今日この頃だ。
そして、今週末がクリスマス前の最後の買い物ラッシュアワーのため小売業も輸送業界も目を見張る忙しさとなるだろう。
ご存知のように、クリスマスは英語でChristmasと書かれキリスト降誕祭を意味する。Masはmassの簡略形で、その語源はKneaded doughつまり「練られたパン生地」だが、その後、パン生地の塊から「多量」や「まとまった量」を意味するようになり、最後に、公共の集まりなどの多数の人が集まる集会も意味するようになった。マスメディアなどの言葉もここから発祥している。従って、クリスマスとはキリスト降誕を大勢の人で祝う祭という意味になる。
クリスマスには実は他の意味もある。
それは「よい知らせ」だ。
つまり人を幸福にする「よい知らせ」が来るのでそれを一緒に喜ぼうということなのだ。
全ての人が幸福になりたいと願って止まない。
まさに究極的な人生の目的は幸福になる事であると言っても過言ではないであろう。
では現在、世界で果たしてどのくらいの人が幸福なのだろうか?
George Ortega氏が始めたHappiness Show の統計には、思わぬ結果が出ている。
なんと、
4分の1のアメリカ人が軽い鬱病にかかっている。
地球上の全ての人が自分の幸福度は65%以下だと思っている。
では65%以上幸福だと思っている人はどんな人なのか?
それは絶対に裕福層に違いないと思う人もいるかもしれない。
果たして本当にそうだろうか?
他の統計結果を見てみよう。
過去50年間でアメリカ市民の収入は2.5倍増加している。
けれども幸福度は今までと変わっていない。(http://thehappinessshow.com/WhoWeAreContactUs.htm)
ということは経済的繁栄と幸福度は比例していないことになる。
更に、Forb誌が挙げる「裕福なアメリカ人」の37%が平均的米国市民より幸福でないという結果がでている。
英国でも同じような調査結果が出ている。
生活レベルは目を見張るほど向上したが、幸福度はまったく変わっていない。実際、幸福度が下降線を辿っているケースも見られる。
この調査からわかるように、本当の幸福とはつかみどころがなく、得る事が難しいものであるという現実は顕著であると言える。
人類が始まってからというもの人はずっと幸福を探している。
だが殆どの人は見つけられないままだ。
この様な人々はどうだろうか?
実に幸せそう見える。
多くの偉業を成し遂げた人
圧倒的な力を誇る政治経済界の著名人
華やかな芸能人
彼らも同じように幸福を得るために努力を惜しまない。
確かに、彼らの人生は充実していて社会で認められている。
だから幸福に違いない。
ということで、成功さえすれば、ライムライトを浴びれさえすれば、幸福になれると信じて疑わない人が後をたたない。
だが、彼らでさえ実はそんなに幸福を感じているわけではない。
この現実には驚くばかりだ。
では
幸福とは果たして得る事ができるものなのだろうか?
雲をつかむようなものなのだろうか?
それでも
大きな仕事を任せられ成功を収めた時に天に上るような喜びを感じたことはないだろうか?高校や大学から合格通知をもらった時は?恋におちいっているときは?恋人からプロポーズされたときは?初めて自分の子供を腕に抱いた時は?友達と楽しい時間を過ごしたときは?
幸福だと感じたに違いない。
それともそんなとうの昔の事は忘れてしまったのだろうか?
だれでも一瞬の幸福なら感じたことが人生に必ずあるものだ。
でもそれらはほんの一瞬の出来事で今は記憶の片隅に追いやられ、
めったに姿を現すことがない。
だから、あたかも幸福というものが自分の人生には一度も訪れなかったかのようにも感じられるのだ。
そして悲しいかな
自分の人生は真っ暗闇だと信じて疑わない。
そういう人がたくさんいる。
なぜほとんどの人にとって幸福を得る事は困難なのだろうか?
もしかして間違ったところを見ているのだろうか?
幸福について間違った概念を抱いているからだろうか?
幸福とは一体どこから来るものなのだろうか?
幸福とは一体何なのだろうか?
子猫:僕は知ってるにゃ〜。そんなに複雑なことじゃないにゃ〜〜〜。
ミモザ:そうだよね〜。猫はみんな知っていることだよね〜。