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ミモザのアメリカ言いたい放題!

米国情勢下のダブルエコライフ

(ど)田舎暮らしも楽じゃあない。それでもやる?

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我が家の裏庭の様子。右の一番奥はニワトリ小屋。左の一番奥は野菜畑。真ん中の木はリンゴの木。その右側は我が家のニャンタお昼寝中。木の左側は野うさぎちゃん(ニャンタをみて恐怖におののいて動けない)。



田舎暮らしが近年日本でも人気だと耳にした。

なんでも「移住」と呼ぶらしい。

「田舎ネット」「古民家」「スローライフ」という言葉も見かける。

都会では無理なので移住を余儀なくするとか。

すばらしことだ。

人が理想を生きようとするときその目は輝き心から生きていると感じられる。

つまり、生きていることの醍醐味はいかに自分の夢に近づくかで、夢に向かって歩もうとしている人は輝いているものだ。人生とは本当はこうあるべきなのではないか。

人にどう思われようと気にせず自分の信じた生き方を貫くことは勇気が必要だけれど、そういう風に生きない人生なんて一体誰のための人生なのかと、どうしても思ってしまう。だから、そうやって自分の選んだ人生を思い切り生きている人をわたしは無性に魅力的に見えて仕方がない。

田舎生活、自給自足、オフグリッド、セルフサフィシエンシー。これを実践している人にも惹きつけられる。

 

空気も水も最高にきれいな自然の中で、オーガニックで手作りの食材をほうばる。

化学薬品や消費社会の手の届かないところで心豊かに生きて行く。

なんてリッチな生活。こんな生活を夢見るならやっぱり移住しかない。

 

でもそれには通常労働がつきもの。

野菜を作ったことがあるのか?

なんでも直せる才能があるのか?

 

憧れと現実は異なる。

なんでも自分でするのは結構大変。

週末だけの「ままごと」ならまあまあ可能でも、

これが毎日になるとかなりの労働量となる。

 

都会人による(アメリカの)ど田舎暮らしの大変なところは、

絶対自動車が必要(まあ、馬車っていう手もないことはないのですが・・・。ヨーク村にはバスも電車も来ないのだ。)

思いがけない事件が起きる(家の中に様々な野生の動物が侵入してくるなど)。

本当に本格的に自給自足しようとするなら、単純に見える衣食住に関わることだけで、日々が過ぎて行く(だからわたしには到底無理)。

朝から晩まで、来る日も来る日も、本当に、そればかり。

だからそれを心から楽しめる人でないと無理。

自給自足系の田舎暮らしは、それ自体が一番の趣味で、他に何も興味がないくらいの人が向くかもしれない。

 

具体的に田舎暮らし(はたまた森暮らし)はこんな人に向いている。

 

行動派。

好奇心旺盛派。

精神的にタフな人。

肝っ玉母さんタイプ。

野蛮人もしくは原始人タイプ。

体力がある人。

ゆっくり丁寧に生きたい人。

生活に関する活動が好きな人。

手先が器用な人。

物作りが好きな人。

手が土で汚れても気にならない人。

綺麗好きでない人。

基本的に土が好きな人。

自然治癒力が比較的強い人。

多動性の人。

肉体労働が気にならない人。

創造性の豊かな人。

動物を殺せる人。(やりでも銃でも使いこなせる人)

自立心旺盛派。

化学、工学など、科学系の知識が豊富な人。

怪我や病気に自分で対応できる人。

キャンプなどのアウトドアが好きな人。

早起き早寝型人間。

孤独に耐えられる人。

最後に、できるだけ比較的若い人。

 

要するに、化粧もせず、世のファッションなどにほぼ興味のない人で、体力が生半可ではない人向きなのだ。

だいたい自然派とはこういう人のことをイメージするはず。

ニューヨークに憧れるタイプやナイトライフが好きな人も向かない。

いつも人に囲まれていないと不安になる人もだめ。

金の亡者も不向き。

人になんと言われようと「われわが道を行く」タイプ向き。

理想に生きたい人向き。

一言で言うなら、素直な哲学者向き。

 

で、自分はどうかと言うと、

このリストの半分も満たすことができていない。

でもチャレンジ精神は充分にある。

ただ体力と時間が邪魔をしてなかなか理想的にはいかないのが現実だ。

この邪魔者の一例として、仕事が一番にあげられる。

現在、二人の子供の大学の学費を捻出すべく外に仕事に出ている。これだけでどっと疲れ正直他に何もする気が起きないのだ。

絵描きの仕事はと言うと、この「田舎生活」に追われて、「展覧会に出すの忘れた!』なんてことはごく普通。

 

二つ目の邪魔者は体力。

わたし自身は1時間働いたら30分くらい休憩しないと次に行けない。だから本当にマイペースでしかできない。実際、頭がさがるくらい徹底して自給自足を実践している人の記事を読み、わたしも一時期子供のように憧れた。でも到底自分には無理とわかるのにそう時間はかからなかった。

でもそれでもいいと開き直っているのだ。

だって絶対無理なんですもの。

 できることと本当にやりたいことだけを選別している。

 

どんな田舎暮らしをするかは人によって違っていい、と思う。

なぜなら「これじゃあないとだめ」なんて頭の固いことを言っている限りでは(ど)田舎暮らしは続かないから。

実践している人がハンドルできるレベルが理想的田舎生活の基準で全く問題ないのだ。もっともこれは個人主義のアメリカでの事だからこそ言えることなのかもしれない。

田舎生活はある面で楽ではないかもしれないが、楽ではないことも楽しいのが田舎生活かもしれない。

 

 

 

 

 

 

イラスト:MCL