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ミモザのアメリカ言いたい放題!

米国情勢下のダブルエコライフ

田舎に引っ越した理由あるある

 

 

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家の前の田舎道。今日は春雨。まだ冷える。


日本ではここしばらく田舎移住する人が増えていると聞いた。

リモート勤務が増えたことが一つの理由とか。

 

アメリカでも物価の高い大都会から出る人がとっても増えた。

 

我が家の理由1: 健康

我が家は以前は中都会に住んでいた。自然も周りにあったし小さな一軒家に住んでいて庭もついていた。小さな菜園もあった。狭い庭にリンゴの木も2本ほどあった。でもハイウェイが目の前だったせいもあって排気ガスの影響もあった(私はあまり感じなかってけど・・)。

そんな時に夫が大きな健康問題を抱えることになった。

それは石綿による肺への問題。

職場で引っ越しを命じられ石綿がむき出しのオフィスに移ったら肺に問題が出てしまったのだ。その後、ほんのちょっとの公害でもカビでも化学物質でも接触すると超過敏になってしまった。つまり呼吸困難になる。

だから健康が一番の理由。

 

理由2:治安

アメリカは住宅地が老朽化してくると犯罪が増えてくる傾向にある。

我が家も引っ越してきた時は悪くなかったけれど、だんだん軽犯罪が増えていった。近所を通り抜けていく高校生たちがわざとゴミを捨てていったり落書きをしたり、夏休みになると一日中うろうろして外でたむろして、ものを盗んでいったり、騒音で住民を苦しめたりと、我が家は子供もいるのでこんな環境に心配した。そのためかまともな住民は相次いでここから出て行った。そして家々はどんどん賃貸物件になっていきそのため家のメンテナンスもいい加減になっていった。結果的に不動産としての価値も下がる傾向だった。

アメリカでは不動産は住むだけでなく半分投資なので価値が下がることは悪いこと。だからそうなるとどんどんアメリカ人は引っ越しを余儀なくする。そして住宅地がゲートーに変貌していく。

我が家は可愛い家でとても気に入っていた。でも家が良くても立地条件が怖い・・・となればいられない。

だから、こんなところ絶対に出ていってやる!と決意を堅くしていて常に物件を探していた。

 

理由3:街に魅力を感じなくなった(特にアメリカの街)

確かに街は便利。

でも主な活動はお金がかかることが占める。買い物をするとか、映画にいくとか、外食するとか、とにかくお金がかかることが多い。街では人目に触れるところでボロを身につけてフラつくなんでもってのほかだし、当然化粧くらいしないといけないし・・・面倒。友達とも、どこどこの店で会いましょう・・・とかまた散財。嫌とも言えずはっきり言って迷惑。

 

うんと若い時にファッションに興味がなかったわけではないけど、

同世代の女性に比べるとかなりシンプルだったと思う。

ブランド物も買ったこともないし。

まあお金もなかったので買えなかっただけなんだけど・・・。

そういう移り変わりの激しい流行を追うことに価値を感じていたので同世代の女性と話が合わなくて困った。それに周りの若い女性に足並みを合わせていたら留学資金が貯められなかった。自分の知っているほとんどの留学生は親がかりで留学している人が多かったけど、自分は違うので彼らとは同じにできない。

結婚して子供ができてからも生活するだけで精一杯で余計なものを買う余裕もなかった。

そんなお金があるなら貯蓄にまわしたかった。でも街に住んでいると、やっぱり買いたくなってくる。だからこういう誘惑のあるところからは逃げた方がいいといつも思っていた。

 

流行を追いかけることやお金を色々使うことは一時的な興奮状態をもたらす。

つまりドパミンが出る。

でもその興奮は長くは続かない。

本当の幸せってそういうものの中にはないんだと思う。

本当の幸せっていうのは興奮するようなものではなくて

心の深いところでじわ〜と感じるものではないだろうか。

 

それが都会にいると周りにふりまわされ、どんな面白いこと起きているとか、どんな目新しいものがどこで売っているとか、そういう事物を追いかける人生って自分が軸でない感じがした。

だからここに来た。

 

理由4:うるさい近所の目が嫌

なんといっても自由の国アメリカ。

だから日本ほどではない。

それでも、やっぱり色々言ってくる人はいる。

実は引っ越し先に隣の街を検討していた。

でも綺麗な住宅地は近所の目がある。芝生に雑草が生えているのはもっての他で何インチ以下に切っておかないといけないとか、ドアの色は決まっているとかやたらうるさい。ちゃんとやらないと近所から苦情が来るのは普通。錆びついたポンコツトラックなど自分の家の敷地に駐車しているだけで出ていけ!と嫌がらせの手紙をもらったりもする。

つまり制約がある。

だからこういうところはダメ。

よって誰も何もいわないところ

だから田舎。

と言ってもそこまでの田舎には住めない。

それはアメリカのある種の田舎には人種差別があり、そういう点で日本人には住みずらいから田舎は田舎でもどの程度の田舎に住むかと考えないといけない。

そう、田舎にも”コミュニテイの目”というのがある。

よって、隣の人が目と鼻の先に住んでいないところで、住むに当たって制約がないところ。

これが条件だった。

 

理由5:静かに暮らしたい

街に住んでいると、世の中の喧騒の中で住むことになる。

街ではみんな忙しいそうに一つの所からもう一つのところに常に移動している。

何かしていないと焦ってくる雰囲気があるのだ。

世の中のニュースや何が起こっているかも気になる。

見るもの聞くものが多すぎて頭の中がいっぱいになる感じがする。

自分のことよりも周りの現象やものに集中している感じがした。

その点、田舎は本当に静かで、何も起きていないような錯覚さえ覚える。

 

このように、物理的に静かだと心も落ち着く感じがする。

そんな心が静かになるところに住みたかった。

 

だから心を静かにするために、もっとマインドフルに生きるために街を出たかった。

自分の心の声が聞こえるところ。自然以外の音が聞こえないところ。

それは田舎に他ならない。

 

理由6:自立したい

自分でなんでもできると自信がつく。

自治体に頼って、電気会社に頼ってと、問題が出るたびに騒ぐような生活は嫌だった。

自分で食料も調達できれば怖くない。店が閉まっても平気だし。

お金に頼って暮らしていくとお金が無くなった時にはとっても困る。

 

今はコロナで医者にもいけない。

どういうことかというとこういうこと。

アメリカは保険にもよるが、病気になったりしたり病気の兆しがあったらまず家庭医のところに行く、そこから推薦をもらって専門医に行くことになる。

でも、コロナが始まってからこの家庭医は皆病院に行ってしまい、クリニックが閉鎖してしまっているのだ。だからER、つまり病院の一部である救急室に行かないといけない。

そこは医者に行くよりもはるかに費用がかかる。

おまけにそこにもコロナの患者が行く。

だから危険。

高くて危険。

だから医者に行かない。

アメリカのコロナの死亡数がとても高い理由は、コロナのために医者にかかれなくて亡くなった人も入っていることを忘れてはならない。

 

医者に頼れないなら自分の健康管理も自分でしないといけない。

だから我が家は庭に咲いている三草及び薬草で健康管理に臨んでいる。

 

このように自分で自分の面倒を見られれば、またそういう知識と技術があれば怖いことはない。

健康も経済も様々な面で人になるべく頼らないで生きていくためにここに来ることにした。

つまり、self sufficiency。

 

なるべく社会や国に依存しないで自立して生きていくと言っても

それはやっぱりなるべくであって完全自給自足はできない。

体力の限界もあるし、夫も自分も昼間の仕事があるので、できる範囲でやっている。

世の中にはストイックに完全を目指している人もいるけれど、

人はそれぞれだから

やり方もそれぞれでいいと思う。

できる範囲で自立して生きるためにここに来た。

 

理由7:本当の喜びを求めて

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家の前。今日は空が暗い。

綺麗な空気と野生の動物と広い敷地は、心の中にじわ〜とした静かな喜びをもたらしてくれる。

ただ外に座って、リスやうさぎを眺めているだけで自分は満ち足りていると感じるのだ。

そんなことに全くお金はかかっていないし、流行っているものなど頭に浮かばない。

(でもラップトップを開ければおしまい!)

もちろん世の中にたくさんの問題があることは知っている。でも自分が常にそれを考えていても問題が消えるわけでもない。そういう問題から精神的に解放させるためにも自然はとてもいい。

 

確かに人間が発明した物の中にいいものもたくさんある。

でも。

自然には勝てない気がする。

それを毎日感じるためにここに引っ越してきた。

人の目を気にせずに自然という宝物に日々感動して生きるために引っ越してきた。

 

イラスト:MCL