(Toilet paper | Photo Credit: Alexas_Fotos)
階下に住んでいる息子と嫁は毎日のようにトイレットペーパーを探しに街に繰り出していた。いつどの店に行くかによって運が決まるから、とにかくしつこく回るしかない。そして苦労が実り大喜びをしていた。
やれやれ。
このトイレットペーパーで皆どこの国でも血まなこになっている。そんなに大切なことなのだろうか?
先週末、このような世の中の動きに対して、夫の元軍人の友人がフェースブックでこんなことを口走っていた。
「みんなさ〜。頭がおかしいいじゃあないか〜?たかが尻を拭くもので大騒ぎしてさあ〜。あのな〜、軍隊ではな、なんでもいいからその辺のもので拭けと教えられたぞ。
くだらないことで真っ青になっている奴はな、軍隊に1日でも入ったらいい。しっかり教えてくれるぞ〜。」
爆!
ない人がほとんど
確かに、笑えるけど真実。
このハイテク現代社会に及んでも、
実は世界の7割半の人がトイレットペーパーがない!
人数にすると40億人だよ!
だから貴方がもしトイレットペーパーを持っているならかなり恵まれた人という証拠。
じゃあ、40億人の人が使っていない理由とは?
住んでいるところに木があまり生えていないから。
買うお金がないから。
必死になって稼いだお金をどうせ捨てるファンシーなお尻拭きに使いたくないから。
では、そういう人は何を使うの?
水。
葉っぱとか。
左手というのもある。
日本では「ちゅうぎ」とか銅器のかけらとかが昔使われていた(痛い!)。
新聞紙もありだね。
あら、彼らはトイレットペーパーがなくともしっかり生きているじゃないの。
なくても文句を言っている人もいなさそう。
それにトイレットペーパーの歴史はそんなに長いものじゃあない。
人類のほとんどはそんなオシャレなものは使っていなかったのだ。
トイレットペーパーの歴史
6世紀の唐王朝時代:トイレに紙が使用されていたという記録が残っている。
1391年:香り付きトイレットペーパーが明王朝時代に王室用に作られた。
そのサイズは約一枚2mx3mと大きい。
1857年:医療用トイレットペーパーが開発された。
1890年:ロール状のトイレットペーパーが生産された。
1928年:トイレットペーパーを買うことが恥ずかしいこととみなされていたが、この年にホーバーグペーパー会社が、美しい女性のロゴを考案し、ブランド名も「チャーミン」という名前(チャーミングなイメージを狙って)で売り出し大反響となった。
1931年:現代のような大量生産のトイレットペーパーが最初に生産された。
金持ちの国の話
ではトイレットペーパーの改善を大幅に試みた先進国ではどのように消費されているのかみてみよう。
先進国ではトイレットペーパーは二次的な用途にも使われている。
鼻かみ、化粧落とし、トイレシートのカバー、商品の梱包、鏡磨き、ガラス磨き、と広範に及ぶ。トイレットペーパーでウェデイングドレスを作る人もいる(破れたら終わり!)。湾岸戦争時代には戦車をカモフラージュするためにも使っていた。
確かに、利用価値が高く便利なのはわかる。
でもこんなにふんだんに使っていいものだろうか?
こんな風に活用しているから、
一般的な家では、トイレットペーパー一個は5日しかもたない。
消費者一人につきは約8ー9枚のトイレットペーパーが一回のトイレ使用時に使われる。ということは、人一人つき1日で約57枚のトイレットペーパーが消費されることになる。で、トイレ以外の用途にも活用されるならもっと消費されているということになる。
具体的に、
人ひとりは一年に約100個のトイレットペーパーを消費する(20、000枚)。
米国での一日のトイレットペーパー全生産量は83,048,116個!
ショック!
環境的考察
平均的な木の重さは1000ポンドで450ポンドの漂白された化学樹脂をもたらし、その90
%が活用されるなら、約810個のトイレットペーパーが一本の木から生産されることになる。大木なら1500個のトイレットペーパーが生産できる。
人ひとりが一生のうちに使う分のトイレットペーパーを生産するには384本の木が犠牲にされる。
米国のみで毎日約27,000本の木が犠牲になる。
年間440,000,000本の木が米国でトイレットペーパーの犠牲となる。
だから多くの国々では貴重な紙をトイレに流したりなど考えられない。
貴重な地球の資源をこんなに無駄にしてどういうものだろうか。
トイレットペーパーは重要な課題
たかがトイレットペーパーされどトイレットペーパー。
紳士淑女の国では大切なのだ。
現に、アメリカ人の7%がホテルのトイレットペーパーを盗む。
樹木をこんなに犠牲にしなくていいように多くのことも試みられている。
例えば使用済みのコピーペーパーをオフィス内でトイレットペーパーに即時に変えられる機械が発明された。
けれども、
地球の残りの住民である25%が、
使用料をかなり減少させない限りは、
大きな改善は見られないように感じる。
それはわかる。
でも
昔の方法に戻ってもいい人は一体何人いるだろうか?
私は戻ってもいいと思っている、けど。
(http://www.toiletpaperhistory.net/toilet-paper-facts/toilet-paper-fun-facts/)