雪が溶けた。
あれが最後の雪であることを祈るばかり。
自然の野菜
我が家は外出自粛令が出てからというものほとんど買い物をしなくなった。
出かけないのでガソリン代もかからないし、外見も気にしなくていいので、
出費はかなり減ったと思う。
それで出費も自粛モードに変わり
どうもお金を使うという概念が頭から消えていってしまったようだ。
夫が、「野菜がないね。買ってこようか?」なんて言おうものなら、
つかざす、
いらないよ〜、と返事。
裏庭に山菜、つまり雑草が生えているからだ。
これ全部食べるだけでもかなりの日数が必要。
だから野菜は買う必要がないのだ。
とりあえず今回収穫した雑草はこれ。
Dandelion、つまり西洋タンポポ。春に出たばかりの類が柔らかくて食べやすい。夏に収穫したものはもっと苦い。サラダとかおひたしとか、スープに入れたりオムレツに混ぜたりと活用範囲は広い。
薬用:食欲増進、胃液や胆汁の分泌を促し消化機能を強化する。 糖と結合するとサポニンとなる。消炎、解熱、鎮静、排膿にも効く。肝臓強壮効果及び利尿効果あり。取りすぎはだめ。
栄養価:アスパラギン、カリウム、ルテイン、鉄のほかビタミンがあり、鉄分もホウレンソウの2倍もある。
実はミシガンのスーパーではこれを売っている!1束200円くらいで!
除草剤で殺す人がいるのにわざわざお金を払って買うなんて馬鹿らしいよね。庭に咲いているのはダメだけど店に売ってあるものはいいってこと?よくわからないなあ〜。
Purple Dead Nettle. 姫踊り子草(ヒメオドリコソウ)。丈は10センチほど。天ぷら、サラダ、和え物などに活用可能。
アップだとこんな感じ。可愛いでしょ?
気温がどんどん上昇するに従って、他の雑草も芽を出してくるはず。
畑の野菜ができるまで(ここは寒いので7月頃かな?)とりあえずこの雑草で補うことにしよう。
雑草とは失礼な!
一般的に、人が何もしなくても勝手に咲いている植物は一色たんに雑草と呼ばれ強力な除草剤をかけられて抹消される運命だが、私はそんなことはしない。
ここにあると言うことは存在価値があるからであって、それを発見することが人に課せられた課題ではないだろうか。
色々改良とかしなくとも、自然の中に既に存在する価値あるものは多い。
そう言うものに目を留めずに、目新しいものに飛びつくことの意味はなんだろうか。
人の開発したものの方が品質が高いということだろうか。
実際、研究結果によると山菜は野菜より栄養価がはるかに高い。
活用しないなんてもったいない話ではないだろうか。
自然の中で見つけられるものの価値は大きい。
雑草は人間が雑草と呼んでいるだけで本当は雑草ではないのだ。
みんなそれぞれ立派な名前がある。
ただ人が知らないだけのこと。
わたしは軽んじられ踏みつけられる存在の雑草を
一つ一つ摘んでいる時に
なんとも言えない平安を感じた。
心の中が感謝の気持ちでいっぱいに膨れ上がるのを感じた。
何もお願いしなくとも天はわたしたちのことを心にかけてくださっているのだ。
その証明が今目の前にある。
「明日の命を思い煩うなかれ。」
愛らしい姫踊り子草からそんな声が聞こえてきたように感じる。